それでも愛してる

病なんかぽぽいのぽい 音楽聴いて穏やかに生きていこ  毎日が冒険の日々ー

戦ごうか

 

もう限界の無念が笑いかけてくる。
部屋の中はほぼ整理した。
死にたくないのに死なないといけない襲い狂う自殺念慮達。
死の恐怖に飲み込まれながら
一本の煙草に火を灯す。
暗闇の中、テレビの明かりに煙がうねりながら捻っていく。

大丈夫。もうすぐ苦しみは無くなるから安心して。

静かにリモコンを手に取りテレビを消そうとした。
リモコンに悲絶の水滴が一滴零れた。

 

数秒。

天使が創り出した数秒。

 

「今月、発売決定 聴いて下さい 『戦ぎの手紙』どうぞ」
テレビを消す行動が静止した。
暗闇の中に煙草の煙が絡まり踊る部屋で唄は流れはじめた。

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前へ
前へ
向かい風の中
今日の向こうが見えて泣こうとも
小さな
小さな
心の煌めきは
小さな小さな
心の光莉になる
素晴らしき道を往け
今日の向こうが何も無きにせよ
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あの夜。
爛々と奏でられた音は
キチガイ扱いされ続けた私の心を
無償の愛で抱きしめ
次の晴れた朝を
そっと手のひらに握りしめさせてくれた。

未来はいつも予想外
未来は私の手の中

もう一度
駆けぬけるぞ
負けるなよ

 

さあ

這い上がろうか。