それでも愛してる

病なんかぽぽいのぽい 音楽聴いて穏やかに生きていこ  毎日が冒険の日々ー

愛、追い天使へ

透き通る空気が流れる季節

 

罅割れていく愛の結晶を必死で何とかしようと思ったけれど

罅は笑顔で広がっていきながら話しかけてくる

 

「悲しいか?」

 

きっと何もかも夢で失われた人や物 

全ては夢と 思いたいだけで氷点下の罅は容赦なく また話しかけてくる

 

「止まらないだろ?止めたいか?」

 

優しい笑顔達がどんどん消えていく中 懐かしい響が聞こえる

 

「屍を超えて往くの そして 考えないで感じて」

 

がらがらと崩れ落ちていく記憶の欠片を必死で受け止める

一粒一粒が輝き 煌々とした灯りが三半規管を打ち抜いて

脊索動物全てを包み込み

 

「その生きた証を忘れない」

 

そう 響き 叫び 

忘れかけようとした全ての無償の愛を全身で思い出させてくれた

そして あまりにも大きく空きすぎた穴を覗くと

思い出した 愛が 数億と羽ばたき静かに穴は消えゆき

私は空の下で笑顔になり

やがて

雪が舞おりた

 

死にゆく人が恐れること

それは

涙を流され それを見ながら死ぬこと

そして

いつか 忘れられてゆくこと

 

ゆきが言った

「抜け落ちた髪の毛のようにあたしの汚れた心も抜け落ちればいいのに」

舞が言った

「枯れるまで踊ってみせるよ!あははははは」

 

命の別名とは叫愛

愛はいつでも誰かに叫んでる

ここにいるよって叫んでるから

その叫び声を頼りに 私はどこまでも歩いていく

罅は止まらない 

もう止まらなくていい

砕け散ればいい

また 新しい 叫愛が生まれ 全ての人々を包み込むから

やがて

雪 舞おりた後 満面の笑顔を残すと

 

 

 

二人は天使になった